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リルジャの足枷 メモ3

以下、45話までのネタバレあり。

登場人物

アヴェリー・オルフ
フィオメイン王家エリニス親衛騎士隊・隊員。弓の名手。元はエネハインの騎士であったが、国が滅んだ際に遠征していたフィオメインに迎えられる。エリニス王女の試練の際、被害を招いた男として手配された。現在はフィオメインから出奔。シフェルのつてを頼り、アインガストへ逃亡中。
フィルクス・レブナン
フィオメイン王家エリニス親衛騎士隊・隊員。法術に関する知識を持つ。実父母の死とともにフィーレ家からレブナン家に養子として入る。イミールの一件についての真実を知るものだが、監視院にマークされている。ディアクク会会員。
シフェル・ライアード
フィオメイン王家エリニス親衛騎士隊・隊長。アヴェリーの良き理解者であり、アヴェリーをフィオメインに迎え入れた騎士。アヴェリーを城外に逃がし、王女の耳飾りを流出させた疑いで刑死した。
エリニス・フィオメイン
魔法国家フィオメイン王女。十六歳。新生児が授かる魔力が最も高まるといわれるルフアイナ暦・陰刻節の生まれだが、実際には王家の計画により産み出された魔女ハディアの肉体。
リーニス・フィオメイン
エリニスの双子の姉。十六歳。ルフアイナ暦の陽刻節に生まれ、ミアスの手により出生時にアインガストで亡命した。夢の旧約により、魔女ハディアの精神を夢魔の世界に封じ込めている。
ミアス・ライアード
アインガストで中央議員を務めていた老人で、現在はリーニスの世話役。かつてはフィオメイン王家配下の監視院に所属していた、シフェルの実弟。『時の旧約』をあやつり、リーニスの体に眠る魔女の魂を封印しつづけたが、ハディアに殺される。
ハーサット・キベック
旧エネハイン第二騎兵隊・隊士。戦斧を操り、野外戦に強い。エネハイン崩壊後、盗まれた『光の旧約』を探して旅をしている。ダブログ領のスタインバードでアヴェリーと再会。行動を共にする。
レドベグ
かつて、エネハイン王宮に侵入した盗賊であり、ハーサットの旧敵。ダブログ共和国に逃げ、スタインバードで宿を営む。フィオメインの手配からアヴェリーを逃がすのに一役買った。
ノールー・エンゲス
フィオメイン国民。フィルクスの友人で、義兄とともにディアクク会の会員。
アウベス・エル・ドニアム
月に一度、エネハインを訪れるディアクク会会長。表の顔は、レフェス北方宗派のひとつであるエル・ミリード<聖なる白き鷹>の司祭長。
ディオニール・ゼクソン
フィオメイン王家配下・監視院・副院長。シフェルの死後、エリニス王女親衛騎士隊長を兼務する。不思議な瞳で、フィルクスに術を掛けた。
グレナード・ラスタニア
アンクレット・アークを探す旧ラスタニア王国第二王子。ベイレオハルトを所持し、その呪いを受けている。現在はレメティアの塔を上るために必要な『旧約の証』を求めてフィオメインに滞在。ラスタニア王国の唯一の生き残りであり、フェリオ・エネハインは旧知の敵。『セオン紅石』とエネハイン滅亡の鍵を握る人物。
フェリオ・エネハイン
エネハインが滅亡した際に唯一生き残った王族だったが、数日のうちに死去。『光の旧約』である玉を義眼に隠して、左目に入れていた。旧知の関係であるグレナードは、フェリオ・エネハインが生きていると発言した。
ハディア
フィオメインがレフェスを征服するために生み出した魔女。ミアスとシフェルの計画により、肉体と精神を分かち、出生した。フィオメイン王女のエリニスが肉体であり、精神はリーニスの中に封印されていたが、リーニスの体を奪い、ミアスを殺して逃走する。

人物相関図

人物相関図(メモ3)

用語(50音順)

アインガスト
パレグレオ大公国の古都。
アンクレット・アーク
神々が地上を去る際に置いていかれたされる『足枷を嵌めた神』の意。
エネハイン
グレナードによって滅んだといわれる国。アヴェリーとハーサットの生まれた国でもある。
カレトヴィア
三大大陸の一つ。魔族の大陸。
旧約(キュウヤク)の証
古い言葉で<シラク>と呼ばれる、人間が精霊かわした誓いの証。伝えられている限りで、火、水、光、風、土、雷、力、涙、夢、時の十がある。
セオン紅石(コウセキ)
エネハインの王族の証となる赤い石。捨てても必ず戻ってくるという謂れがある。グレナードによれば、導きの石であり、帰還の石。
ディアクク会
シフェルとフィルクスが所属している謎の会。羽根が四枚生えた十字架に、ディアククのスペルがある刻印が会員の目印。
ハイ・メイン
兄弟国家であるエネハインとフィオメインの総称。
パレグレオ大公国
フィオメイン近隣国。時節柄、両国の関係は良くない。
フィオメイン
エネハインと王家の血筋を同じくする姉妹国家。シフェルとミアスの祖国。
ベイレオハルト
グレナードの担ぐ大剣。呪いがかかっている。
ラスタニア
グレナードの故郷。フェリオ公によって滅ぼされる。
ラトディア
三大大陸の一つ。古き民の大陸。
レフェス
三大大陸の一つ。人間の大陸。
レメティアの塔
アンクレット・アークの鍵穴があると言われてる魔法の塔。

これまでのあらすじ(~45話)

 乾季の中にある古都アインガストに一人の旅人が訪れた。旅人の名はグレナード。大国を滅ぼし世に手配されるその男は、アインガストで出会った老人に『アンクレット・アーク』を尋ねた。老人は一つの情報をグレナードにもたらす。『レメティアの塔』と。老人から情報を得たグレナードは、二つの『セオン紅石』を手渡し、去っていった。[第1話:知る者]
 魔法国家フィオメイン。アインガストから遠く離れたその国では、王女エリニスが倒した魔物イミールが、搬送中に蘇る珍事が起こった。知能の無いはずのイミールが、『鍵を渡せ』と親衛騎士アヴェリーに訴える。イミールは『セオン紅石』により操られていた。戦いの末にイミールを倒し、事なきを得たに思えたが、アヴェリーはイミールの復活に関わる王家の不名誉を着せられてしまう。親衛騎士隊長シフェルからアインガストへ逃げろと命じられたアヴェリーは、たった一人、国を出奔することとなった。[第2~4話:旅立ち]
 アインガストを離れてレメティアの塔を訪れたグレナードであったが、塔の扉を開くことができない。苦戦するグレナードに対し、扉はルーンを操る者を連れてくるか、『旧約の証』を持ってくるように告げた。己の力ではどうにもならず、グレナードは旧約を手に入れるため、いったんは引き下がることにした。[第5話:呪われた力]
 アインガストにも王女がいた。エリニスの双子の姉リーニスである。生まれた刻限の差でフィオメインを追い出された彼女は、ミアスという老人の世話になっていた。体の不調を抱えながらも平和な生活を送っていたが、乾季の中ににわか雨が降った奇妙な天気の日に、奇妙なことがおこった。彼女の寝室に見たことも無い紅い石が転がり込んだのである。[第6~7話:王女と老人]
 フィオメインでは、アヴェリー逃がした罪で親衛騎士隊長シフェルが投獄されていた。そのシフェルの元に訪れたのは、アヴェリーと同じ親衛騎士のフィルクスであった。フィルクスは『王女の耳飾り』が盗まれ、その耳飾りがアインガストに向かっているらしいと語り、シフェルに疑いの目を向けた。シフェルはそれを否定し、監視される身であるフィルクスに、立ち振る舞いを気をつけろと言った。[第8~9話:密会]
 アインガストに向かう途中で訪れたスタインバードで、旧友のハーサットに再会したアヴェリーは、ハーサットからエネハインが滅んだ時の話を聞く。ハーサットは、エネハインで盗まれた『光の旧約』の手がかりを得るため、スタインバードの盗賊レドベグに話を聞きたいと言う。運よくレドベグを捉えた二人が旧約のありかをたずねると、レドベグはディアクク会が怪しいと語った。別れ際にレドベグはアヴェリーの手配書が回ることを明かし、夜のうちに逃げろというのであった。[第10~15話:再会]
 アヴェリーを逃した罪のみならず、『王女の耳飾』を窃盗した罪にも問われたシフェルに処刑の判定が下された。アヴェリーに希望を託し、シフェルは獄中で死を遂げる。その後、ディオニールという男が新たな親衛騎士隊長に就任。ディオニールは、直々にフィルクスの家まで挨拶に来た。会話の中で、監視院の人間でもあることを明かすディオニール。怪しげな目でフィルクスの考えを見抜くと、フィルクスをその術中にはめた。[第16~20話:隊の死]
 公路を避けてアイシノイの森に踏み入れたアヴェリーとハーサットは、蝿の竜ヴェルゼルスの襲撃を受ける。戦いの末にヴェルゼルスを倒した二人は、竜の額から『セオン紅石』を発見。イミールを同じ人物の差し金であることを察したアヴェリーだったが、蘇ったヴェルゼルスに二人は追い詰められてしまう。二人を救ったのは、グレナードだった。グレナードは謎の力でヴェルゼルスを地に沈めると、セオン紅石の謂れを残して去った。その後、アヴェリーの落とした巾着拾ったハーサットはその中にある物を発見する。それは古風な『耳飾り』であった。[第21~28話:闇の遭遇]
 アインガストの深夜。ミアスがリーニスの部屋を覗き込むと、リーニスは浮遊して窓から外を見下ろしていた。リーニスのなかに眠る魔女の復活が近いことを悟るミアス。『時の旧約』で魔女に施した封印の力を取り戻そうとするが、そんなミアスに魔女ハディアは語った。あと何回、そのようなまねができるのか、と。己の寿命と引き換えに再び『時の旧約』を振りかざすミアスであったが、遺された時間は刻々と短くなっていた。[第29話:老人と魔女]
 フィオメイン郊外の小さな街で、ノールーがアウベスと対面していた。様子のおかしなフィルクスを心配するノールーは、フィルクスが古都アインガストに向かったら二度と帰ってこないのではないかと不安がる。アウベスは、フィルクスを連れ帰るとノールーに約束した。その一方、アインガストではミアスがバレグレオ大公国の重鎮から、聖なる禊の祭典にエリニス王女が来ることを告げてられてた。アヴェリーとハーサットの向かう古都に、すべての役者がそろおうとしていた。[第30話:古都へ]
 旅路の果てにアヴェリーとハーサットがたどりついたアインガストは雨季の入り口にあった。幸先よくリーニスの世話役であるというミアスと合流したアヴェリーは、リーニスと謁見する。リーニスから協力できることは何もないと言われ、部屋だけを借りることとなったのだが、その晩、再びアヴェリーを老婆の声が襲う。どうやら声の主はリーニスの様で、確かめようとするもミアスに止められる。ミアスはアヴェリーを密室に招くと、リーニスの中にはハディアという魔女の魂が眠っていることと、その封印を守るために王女の耳飾りが必要だったことを語り、その運搬のためにアヴェリーをアインガストへ呼んだと説明した。アヴェリーはミアスに王女の耳飾りをミアスに渡すことですべてが収まったかと思われたが、ハーサットの介入により耳飾りはディアクク会に奪われてしまう。ミアスの計画は無に帰したのだった。[第31~41話:双子の王女]
 グレナードはフィオメインに忍び込んでいた。旧約を盗み、レメティアの塔に上るためである。しかし、城はあまりにひと気が無く、ひっそりと静まり返っていた。何かを予感させるその空気に、グレナードは旅立ちの日のことを思い出すのであった。[第42話:ラスタニア]
 夢の旧約を奪われた翌日、アヴェリーはエリニスを殺すことが果たすべき役目だと知る。その場合、リーニスに眠るハディアの魂はどうするのか。街を歩く内にアヴェリーはリーニスも始末しなければならないと考える。だが、アヴェリーが外に出ている隙に、リーニスの体を操るまでに復活したハディアはミアスを手にかけ、リーニスの体を奪って逃亡してしまう。事態に気づいて戻るも時はすでに遅く、ミアスはリーニスを救うことをアヴェリーに求めて、往生してしまった。[第43~45話:禊]